
外では鈴虫が鳴いていますが
わたしの家の中では、
小さい蜘蛛とてんとう虫が、壁を歩いています。
このおふたかた、おそらく6月、8月にも
室内にて見かけたことがあるので
ずっと住み続けているのでは・・・
最近読み終えたミラン・クンデラの「存在の耐えられない軽さ」。
紆余曲折を経た男女がたどり着いた末の文章が
とっても印象的だったので、ここに記します。
実際に読まれたときの感慨が薄れてしまいますので、
これからお読みになられる方は、目をつむっていて下さいね。
今、同じように奇妙な幸福を味わい、
あの時と同じ奇妙な悲しみを味わった。
その悲しみは、われわれが最後の駅にいることを意味した。
その幸福はわれわれが一緒にいることを意味した。
悲しみは形態であり、幸福は内容であった。
幸福が悲しみの空間をも満たした。
やっぱり一部分だけ抽出すると、
なかなか伝わりにくいかもしれませんが、
ここに辿り着くまでのストーリーは、
視点も男、妻、元妻、愛人と移り変わり、
さらに妻の暗澹たる夢が織り交ぜられ、
複雑な心境がもやもやと立ちこめていたところ、
最後、この文章を読んだ時の、心の溶解度がすごかったのです。
悲しみは形態で幸福は内容。
こんなふうに思えたら!
その瞬間は考えてもやって来ないし、待ってても来なくて、
突然降ってくるしかないように思います。
降って来たあとも、毎日は続いていくのですし。
いつの間にか、てんとう虫が
照明のシェードに飛び移っていました。
がんばれー。
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